ストレッチ療法

ストレッチ療法は「ストレッチング」とも呼ばれていて、1970年代のアメリカで開発されました。
この施術は健康な身体を作る目的や、スポーツを行う際の準備運動としても多くの方に取り入れられています。

ストレッチ療法ではストレッチを行うことで身体の柔軟性を高めます。
また、硬くなった筋肉をほぐし柔らかくすることで関節の可動域を広げ、ケガの予防にも繋がります。

●息は止めない

ストレッチでは筋肉を緩めることで血行の促進を促します。

この血行を促進する際に必要となるのが「酸素」です。
この酸素を体内に必要量取り入れるためにも、ストレッチを行う際には「吸って」「吐く」を止めないでください。

 

 

●勢いをつけすぎては逆効果

筋肉や関節の可動域を少しでも広くしたい、筋肉をもっと緩めたい、こんな思いからストレッチの際に、勢いをつけたり、反動をつける方がいますが、これはかえって逆効果です。
緩めたい筋肉や広げたい関節に勢いや反動をつけてストレッチをすると痛めてしまうことがありますので、ゆっくりと、時間をかけてストレッチをすることが大事です。

行うストレッチには4つの種類がありますのでご紹介します。

 

⒈静的ストレッチ

このストレッチでは柔らかくする目的の筋肉を適度に伸ばし、伸びたところでそのままの姿勢を無理の無い範囲の時間保持します。
保持する時間については20秒程度が適当と言われています。

 

⒉動的ストレッチ

対象とする関節や筋肉を動かしながら、「伸ばす」「戻す」を繰り返すストレッチです。
このストレッチの特徴は、関節や筋肉を動かす際に、できるだけ反動を付けずに、ゆっくりと広げられる可動域いっぱいまで行うところにあります。
スポーツを行う際などのウォーミングアップなどに適していて、エアロビダンスなどで取り入れられているようです。

 

⒊PNFストレッチ

このストレッチの頭文字「PNF」とは「Proprioceptive Neuromuscular Facilitation」の頭文字をとったもので、リハビリテーション等で使われる手法です。
日本語に直すと「固有受容性神経促通法」と言います。

このストレッチは、スポーツトレーナーなどの専門家が、アスリートや患者様と2人1組になって行うことが特徴です。
またこのストレッチでは、「急激に伸ばされると、これ以上伸びないように収縮する」という筋肉の動きを利用し、収縮と弛緩をうまく組み合わせ、関節や筋肉の可動域を拡大させる特徴もあります。

 

⒋バリスティックストレッチ

筋肉を動かす際に反動をつけて伸ばすストレッチです。
私たちが「柔軟体操」と呼んでいるのはこのストレッチです。
また、私たちにとって馴染みの深い「ラジオ体操」をこのストレッチに分類する学者もいるようです。

●筋肉の柔軟性の向上

肩のこりや腰痛の原因は、硬くなった筋肉や動きが悪くなった関節などが関係しています。
こういった関節や筋肉をストレッチ療法によってほぐしたり伸ばしたり、広げることでこりや痛みの原因を緩和する効果が期待できます。

 

●ケガの予防

ストレッチ療法によって、関節の可動域が広がり、筋肉に柔軟性が高まると身体にかかる負担を軽減できます。
また、柔軟性が高まることで転倒などでのケガのリスク軽減の効果が期待できます。

 

●美肌効果

私たちの肌は、周期的に再生を繰り返します。
この働きを「ターンオーバー」と言い、お肌の新陳代謝とも呼ばれています。
ストレッチ療法によって、血液の循環やリンパ液の循環が促進されると「ターンオーバー」の周期が盛んになり、美肌効果が期待できます。

●冷え性

ストレッチ療法を行うことで、身体を流れる血液の流れが良くなる効果があり、その効果によって冷え性などの改善が期待できます。

 

●姿勢が正しく改善される

ストレッチ療法によって筋肉が緩み、関節の可動範囲が広がることで、身体のゆがみが改善したり、骨格を支えたり、関節を保護する筋肉の働きの向上などが起こります。
これによって、座ったり、立ったりする、歩くなどの姿勢が正しく改善されます。

 

●こりや腰痛などの改善

関節の可動域が狭くなると、膝や肩などの関節への負担が大きくなり、痛みが起こる原因ともなります。
また、筋肉が硬くなることで、骨や関節を保護するなどの働きが衰えます。
このようなことが原因となって膝痛や腰痛が起こります。

ストレッチ療法を行うことで関節の可動域が広がり、筋肉の柔軟性が高まることで膝や肩などへの負担が軽減され、こりや腰痛などの改善が期待できます。

運動のパフォーマンスが上がらない方や、首肩や腰の不調の原因は筋肉の緊張によるものと考えています。

ストレッチをしていく事で、自分で行うストレッチでは伸ばしきれない部分まで筋肉を伸長させ、筋肉が本来あるべき長さ、柔らかさに導いていきます。

運動不足で筋肉の柔軟性がない方が、自分で行うと力が入って筋肉が収縮するため伸びが悪くなってしまうので、施術者が行う事によって完全脱力して効率的に筋肉を伸ばすことが出来ます。

その結果、関節の動かせる範囲が広がり余計な関節や筋肉に負担をかける事なく、痛みの予防にもなり骨盤も安定して良い状態をキープ、首肩腰のスッキリ感を感じる効果が期待できます。